REBEL SONG #5

私は School of Lock でいうと、とーやま校長やしろ教頭世代なわけだが
高校時代はAでもなければCでもない、そんなもやもやしたBクラスの青春を送っていた。

そんな私に寄り添ってくれたのは、いつも音楽とお笑いだったわけだが、
今日はそんな音楽にまつわる苦い経験を書いていきたい。

 

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それは高校三年生の夏だった(この時点でイチゴタルトのような甘酸っぱさだ)。

私の母校では、毎年7月に学園祭が行われる。
三年生が自治を行い、準備から当日までかなりの時間をかけて準備をする大規模なものだ。

準備も始まってすぐの頃、学園祭実行委員の女の子が、クラス出し物に使うBGMを募集していた。
クラスの出し物のテーマが「愛」(あえてそうしたセンスがすごい)だったので、それに合わせた曲を募集していたのだが、あと数曲足りないと困っている様子だった。

私は当時、洋楽だとローリングストーンズやビートルズ、邦楽だとandymoriPeople in the Box といったバンドを聴いていたので、学園祭のポップな雰囲気に合わないから勧められないなーと思って静観していた。

しかし、募集から何日たっても集まらないので、何か候補を提案してあげようと思った。

テーマは「愛」か...... そうだ!! 

毛皮のマリーズの愛のテーマだ!!

この曲ならポップだし、歌から愛があふれてる。

youtu.be

 

さっそく担当の女の子に、こんな曲どう?と、なにも考えずに私のipod nano (グリーンの第三世代の超かわいいやつ)を渡した。

女の子はイヤホンをつけ、静かに聞いてくれた。
そして私のipod を返すときに、こういった。

「うーん、なんかボーカル変だし、ちょっと今回はやめておこうかな」

あまりにマリーズを聞きなれすぎてて気づかなかったけど、あきらかに学園祭のBGMには不適切なほどボーカルの声はしわがれていた(そこが最高なんだけど)。

ipodを受け取りながら、あんなに誰も応募せず困っていたのに、善意で提案したのに、とかいろいろ考えると、実体のない愛を語っているようで顔が熱くなった。

今考えると、採用された場合もっと変な空気になってたかもしれないし良かったのかもしれない。

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 そんなことを今朝、唐突に口ずさんだ Rebel Song を引き金に脳裏に浮かべて懐かしんでいた。

youtu.be

元気かなあ、その女の子。
あと、マリーズ好きの友人のママさんも。

 

群ルナ